ひとこと経営用語

ビジネスをわかったふうに

デュポンシステム

               
ROEを知るために、もっと分解してわかりやすくするよ



デュポンシステム

ROEの改善が企業業績を高めます。
改善するために、ROE式をさらに分解して、「売上高当期純利益率」「総資産回転率」「財務レバレッジ」の3つに分けて考えます。
この考え方を作った会社がアメリカのE.I.デュポン社のため、デュポンシステムと呼ばれています。


ROEのおさらいはこちら



ROE=当期純利益➗自己資本を分けます。



そもそも、分母と分子が同じなら相殺されるので、

結局、↓この式になります。

分析のために分解したのだな、くらいで頭を真っ白に覚えると◎

売上高当期純利益率
その名の通り、売上に対して、利益がどれだけ出ているか?
収益性の高さを表します。
総資産回転率
全ての資産をどう効率的に使って、売上にしているか?
効率性の高さを表します。
財務レバレッジ
借りた資金をどれだけ使っているか
総資産は自己資本(今持っているお金)に加えて借入金や社債などの借りたお金も混じっている。
そのため、
高い→借りた資金が多い 
低い→借りた資金が少ない
となる。
安全性を表します。

考察

なぜわざわざ分解するのか。
肝は、財務レバレッジです。
レバレッジ(leverage)という英単語を分解すると、
レバー lever =テコ
エイジ age = 状態
です。
つまり、「小さいものをテコを使って大きくする」という意味です。
これを経営で考えると「借りたお金で懐を大きくして、お金を返す」となります。


この『金貸し』は、
株主視点では、
「あんたに金貸したけど、そのお金、ちゃんと会社を大きくするために使ってる?」
銀行視点では、
「あなたに金貸した分で、会社を大きくしてださいね」
というところです。
投資の観点では、金を集めて、会社を大きくして、私にリターンをください、という発想になり、レバレッジを上手に使うほどリターンは大きくなり、結果、その会社は優秀と考えます。


例えば、借金苦の人が「お金貸して!来月には倍にして返すから!」と言いますが、この人の心理は、
(ーーービックになったら、いずれ返すからさ!)
ということです。いずれがいつになるのやら..は、さておき、人からお金を借りるという行為は、何かをしたい時に起こすわけです。
こんな人はビックになれないので金を返せませんが、もし、借りたお金を倍にして返せれば信用を得ます。


ただし、一般的には「ROEが高い = 良い会社」と言われていますが、この流れを見ると、一概に良い会社とも言えません。
総資産をあげるとROEは上がるからです。これは、借金をしまくりでもROEは上がるということです。
この財務判断は人それぞれですが、結局、本業利益の底上げがテコの信用をより強くするということです。

投稿日:2020/03/03
更新日:

お役に立ちましたらポチッとお願いします。
記事更新のモチベになります。

広告

関連

新着